投資初心者のブログ開設について

みなさま、こんにちは! マネー・マネジメントFPオフィスの前田でございます。このたび、セカンドライフ資金対策、資産運用に続くブログの第3番目のカテゴリーとして、投資初心者向けブログを始めることといたしました。30年以上資産運用ビジネスに関わってきた経験をもとに、出来る限り分かりやすく投資のノウハウをお伝えできればと考えております。何卒、よろしくお願いいたします。

投資初心者向けブログを立ち上げました大きな理由は、昨今、老後の年金問題の影響もあり、投資を始めようとされる方々が増えてきたことです。貯蓄から投資への大きな流れが起ころうとしていることは喜ばしいことなのですが、いったい何をすればいいのか分からないと悩まれている方々が多く見受けられます。これは、日本が投資に関する教育を行ってこなかったことが大きく影響していると思います。

投資初心者の方々の中には、ご自身で勉強することなく金融機関の担当者にすべて任してしまう方々もおります。その結果、大きな損失を被るケースも多々見受けられます。投資は原則、自己責任であるため、投資による損失はすべてご自身の経済的負担となり、投資が嫌になってやめてしまう方々もおられます。非常に残念なことであります。

投資で幸せになる方が一人でも増えることと投資で不幸せになる方が一人でも減ることを目指して、投資初心者向けブログでは、投資で成功するためのノウハウと投資で失敗しないためのノウハウを、これから投資を始めようとされる方々、投資がうまくいっていない方々に、シリーズで紹介させていただき、人生における資産形成のお役に立てていただければと考えております。末永く、よろしくお願いいたします

マネー・マネジメントFPオフィス 代表 前田 敏

一度に多額の購入

失敗例は退職金や相続等により一度に大きな金額のお金を手にしたときに起こっています。大きな金額のお金が入るとたいていの場合、証券会社や銀行の担当者が強いセールスで投資信託を勧めてきます。勧めてくる投資信託は短期間で大きく値上がりしている株式投信が主流となり、そのため大きく値下がりするリスクもあります。そして、大きく値下がりした時は、大きな含み損を抱えることとなり、その含み損の大きさに動揺して損切りしてしまうケースが代表的な失敗例となります。

くれぐれも、株式投信のようなリスクの高い投資信託を一度に多額の購入をすることは避けましょう。

商品内容を理解しないで購入

失敗例は銀行や証券会社の担当者まかせにしたときに起こっています。とくに、リスク限定タイプや仕組債に投資するタイプなど複雑なスキームの商品を担当者の勧めで購入し、マーケットが活況になっているのに上昇しないとか、投資対象の仕組債がいつの間にかインデックスファンドになって大きな損失が出ていた、などのことが代表的な失敗例となります。ひどいケースでは購入を勧めた販売員ですら商品内容を理解していなかったこともあります。

担当者まかせにはしないで必ず商品内容を理解したうえで投資判断をしましょう。また、コールセンターがある投信会社の商品でしたら、ぜひ、コールセンターに電話をして商品内容を確かめましょう。

短期売買での手数料増

この失敗例は担当者の勧めた商品がある程度の利益が出だしたときに起こっております。担当者は手数料目当てに違うリスクの高い商品への乗り換えを勧めてきます。

例えば、手数料3.3%(消費税込み)の商品を3回乗り換えるだけで1割程度の手数料を支払うことになります。相当うまく乗り換えを行わないと、手数料が負担となって利益を出すことは困難となります。そして、相場の急落に直面した時は、手数料と値下がりのダブル・パンチを被ることとなります。

手数料が高いから値上がりしやすいということはございません。3%以上の手数料の商品を購入する時は、よくよく熟慮のうえで投資判断をしましょう。購入した場合は短期間で急騰するようなケースを除き、基本的には中長期保有のスタンスで臨みましょう。

ゼロ金利下での国内債券ファンドの購入

現在、国内金利はゼロ金利の状態にあります。従いまして、国内債券に投資をしてもインカム・ゲインはほとんど期待できません。そして、市場金利の上下によって変動するキャピタル・ゲインとキャピタル・ロスですが、ゼロ金利がさらに低下してマイナス金利にならないとキャピタル・ゲインは期待できません。また、金利が上昇すればキャピタル・ロスが生じます。そのうえ、投資信託には信託報酬という管理費用が差し引かれます。

中期国債ファンドやMMFが運用難のため繰り上げ償還されたのと同様に、ゼロ金利下における国内債券ファンドはプラスのリターンが、ほぼ期待できないものと考えられるので、お勧めできません。

レバレッジ・ファンドの長期保有

投資の三原則の1つに長期投資がありますが、例外的にレバレッジ・ファンドは長期保有には向いておりません。

例えば、日経平均の騰落率の2倍の値動きをするレバレッジ・ファンドの場合、日経平均が1年で10%上昇したからと言って、レバレッジ・ファンドが20%上昇することはありません。あくまでも、1日の値動きに対して騰落率の2倍の値動きをするのです。

そして今回は詳しい説明は省略させていただきますが、レバレッジ・ファンドの場合、値上がりすれば、値上がりした部分にも2倍のリスクをとります。値下がりすれば、値下がりした部分のリスクを縮小することとなります。そのため、値上がりと値下がりが繰り返されることにより日経平均の水準が変わらない場合でも、レバレッジ・ファンドが値下がりすることが起こります。

このようにレバレッジ・ファンドは長期的な投資に向かない商品ですが、短期的な売買を繰り返していると③のように、手数料増となりますので注意しましょう。

まとめ

今回は投資信託の代表的な失敗例として

一度に多額の購入
商品内容を理解しないで購入
短期売買での手数料増
ゼロ金利下での国内債券ファンドの購入
レバレッジ・ファンドの長期保有
上記の5つの例を紹介させていただきましたが、この5つの失敗例に限らず失敗するにあたって共通することは、商品内容、商品のリスクを理解していない、担当者任せになっていることが挙げられます。

特に大きな金額での購入を検討されているときは、投資判断は熟慮の上で行うことをお勧めいたします。